1年間あたりの子供にかかる費用、特に学校以外の補助学習費(塾や家庭教師など)とその他学習(習い事など)にかかる費用について調査しました。
文部科学省が出している学校外活動費の統計
文部科学省の生涯学習政策局政策課調査統計企画室から、2年ごとに子供の学習費調査が行われています。
調査は、幼稚園、小学校、中学校、高校に通う子供が対象となっており、世帯年収別、費用種別毎にまとめられています。
この記事では、学習費の中でも、学校外活動費と呼ばれている費用について調査しました。
学校外活動費とは
学校外活動費とは文字通り学校以外の学習でかかる費用です。
学校外活動費はさらに2つに分けられ、「補助学習費」と「その他の学校外活動費」になります。
- 補助学習
- その他の学校外活動
補助学習は、家庭内学習費や家庭教師費、学習塾費、などのことを指しています。
その他の学校外活動(以下、その他学習)は、体験活動・地域活動や芸術文化活動、スポーツ活動、などのことを指します。
学校外活動費の統計値結果
平成28年度版の学校外活動費の統計値をグラフにしたのが以下になります。
横軸には幼稚園、小学校、中学校、高校を設定し、縦軸には年間あたりの金額(千円)を設定しグラフにしました。
補助学習とその他学習の比較
グラフの結果を見てみると、幼稚園と小学校では補助学習費よりその他学習費の割合が大きくなり、
中学校、高校になると補助学習費の割合が大きくなっています。
子供が大きくなればなるほど、習い事や教養よりも、良い高校や大学に入るための学習に力が入れられていることが読み取れます。
またその他学習は、公立私立に関わらず小学校のタイミングで一番費用がかけられていることがわかります。
- 子供が大きくなるほど補助学習に力が入れられる
- その他学習費は小学校のタイミングが一番高い
公立と私立の比較
公立と私立では全体的に私立の方で高い費用がかけられています。
私立に子供を行かせるような家庭は元々教育にかけられるお金に余裕があるのかもしれません。
公立の中学校における補助学習費は唯一私立を上回っています。
これは公立の学校での勉強だけでは不安に感じる家庭が多いのを示唆しているのではないでしょうか。
逆に私立ではお金がかかる分、質の高い教育をうける事ができる場合が多いのかもしれません。
私立の小学校では補助学習費がかなり高くなっています。中学校受験を意識して補助学習に力を入れる家庭が多いのではないでしょうか。
- 全体的に私立の方で高い費用がかけられている
- 公立中学校における補助学習費は高い傾向がある
- 私立小学校における補助学習費は高い傾向がある
学校外活動費にいくらかかるのか
学校外活動費(補助学習費 + その他学習費)をグラフにしました。
公立では中学校の時期に年間あたり30万程度、私立では小学校の時期に60万程度が平均でかけられていることがわかります。
私立の小学校の時期でかけられている費用が他よりもかなり高いところから、
「中学受験がうまくいくかどうかで今後の進路が大きく左右される」と考える親が多いのかもしれないですね。
おわりに
文部科学省が出している子供の学習費についての統計データについてグラフにして考察をしてみました。
特に学校外の費用である「学校外活動費」を中心に記事にしました。
世間一般では「どれくらい学校外学習に費用がかけられているか」がわかると思うので、
これからお子さんが産まれる人や、すでにお子さんがいる人に参考になれば嬉しいです。